まあ私が酒好きというのもありますが、たまたま見つけたこの事例をご紹介します。自分の業界だったらという視点で読むと面白いですよ。
『しかし、酒商山田は問屋ではなく小売店。個人も、飲食店も、ホテルであっても、一物一価で適正価格による販売に徹するようにした。』
「SEいくらPGいくら、それに上級・中級・初級、おまけに顧客ごとにその単価が違うし値引き額も違う」ってどこかで聞いたことがあるような..
『また、認知を広げて商圏を拡大するための宣伝広告活動や売り込み営業もしない。それをどんなにやっても、顧客として話ができるまでに時間がかかるからだ。むしろ、いい酒を販売して、取引先を繁盛店にすることを目指している。取引先が繁盛店になれば、口コミで酒商山田の名前が広がり、全国から相談に訪れる飲食店が増える。そうすると、実際に訪ねてきたときはすでに胸襟を開いていて、最初からどのような酒がいいのかという打ち合わせができる。 』
これ重要です。知っている会社さんもネット広告を多用したり、中小企業なのにテレビCMやったりしていますが、結局どれくらい商談になって売上・利益に結びついているのか疑問に思えます。お客さんの役に立つ良い製品を納入するという基本中の基本ですね。そうすれば口コミでお客さんが増えていく。
『そのために、酒商山田は、飲食店の要望を最大限聞き、どういった料理を出しているのか、客単価がどれくらいなのか、どういうような商売をしたいのかを聞くようにしていった。そして、多くの飲食店は価格競争を意識し、仕入れ価格を優先してしまうことから、料理に合った酒をリーズナブルな価格で提供できるよう、予算の中で最もいいと思う酒を薦めるようにした。そして、なぜその商品がいいのかという理由も説明する。 』
お客さんをもっと深く知るという事でしょうか。依頼された業務をシステム化するだけでなく、そのお客さんの状況を把握して合わせて提案する。お客さん自身から聞くのも大切ですが、その関係者から聞く情報も大切です。
『このように、売れ筋商品の推移を見ると、最初はビールと日本酒が置き換わり、そこに焼酎が加わったが、そこから日本酒が減り始め、最近になって日本酒やリキュールがまた売れ始めている。つまり、酒類にはブームの循環性があるのだ。』
うちの業界もブームに循環性があるようです。一極集中型と分散型の(笑
どちらにしても「先を読む力」が重要って事です。